
2月5日(木) 20時30分配信 レスポンス
ロールス・ロイスといえば、高級車の代名詞で、運転手付きで後席に乗るクルマという印象が強いと思う。実際、少し前、ロールス・ロイスとベントレーが兄弟関係だったころは、ロールス・ロイスがショーファードリブン、ベントレーがドライバーズカーという棲み分けが行われていた。
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そうしたイメージのなか生まれた『レイス』は、見事なまでの2ドアクーペのスタイルを持っていた。乗り込もうと思い、ドアを開けるとなんとドアは後ろヒンジ。このため乗降性はすこぶるいい…が、開いているドアが閉められない。あたふたしていると、担当者がやってきて「こちらで操作します」とAピラーに用意されているスイッチを指さす。このスイッチを押すと、ドアが閉まった。まったくなにもかも予想外である。
クルマを走らせると、こんなにも静かでこんなにも余裕のあるクルマが存在するものかと脱帽させられる。632馬力という大パワーを発生するが、そのパワーには余裕がついてまわる。チューニングカーのように、無理矢理引き出した600馬力オーバーではなく、6.6リットル・V12気筒という余裕だらけエンジンから引き出されるパワーなのだから。
さすがにコーナーを攻めたりという気分にはならない、なにしろ価格は3000万円を軽くオーバーする設定。ちょっとはビビッて運転しなくてはならない。しかし、よくよく考えれば、このクルマは自分で自由に運転するために生まれたクルマ。これを手に入れる人は、ゴーストのようなショーファードリブンを買う人より、ずっとずっと裕福な人なのだろうなあ…と痛感させられた。
ここまで高くなると評価には価格を考慮したものではなく、絶対値でやらせてもらった。
■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★
諸星陽一|モータージャーナリスト
自動車雑誌の編集部員を経て、23歳でフリーランスのジャーナリストとなる。20歳代後半からは、富士フレッシュマンレースなどに7年間参戦。サーキットでは写真撮影も行う、フォトジャーナリストとして活躍中。趣味は料理。
《レスポンス 諸星陽一》
感想
今回の『レイス(リンク先を表示)』に限らず、BMW傘下になって以降の、ロールスロイスが開発したモデルでは、通常のヒンジドアとは逆に開く、後ろヒンジのドアを採用するのが通例となっている。ただし、『ファントム(リンク先を表示)』や『ゴースト(リンク先を表示)』といったセダンの場合は、後ろヒンジなのはリアドアのみで、フロントドアは一般的な前ヒンジとなる(ちなみに、そのような両開きタイプのドアのことを、「観音開き」と呼ぶ)。
ロールスロイスのスポーツカーは、レイスの他に、旗艦車種のファントムをベースとしたクーペの、『ファントム・クーペ』と、同じくファントムベースのコンバーチブル、『ファントム・ドロップヘッドクーペ』がある(リンク先を表示)。車両価格は、レイスが約3300万円なのに対し、両車は約5500万円台〜と、レイスより2000万円以上も高い。
ところで、さっきからファントムだのゴーストだの、レイスだのと(英語でそれぞれ、「亡霊」、「幽霊」、「生霊」の意)、ロールスロイスのモデルは、およそ車らしからぬ名称を付けられている。これはロールスロイスが、お化けのように静かな所からとのこと。

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