
6月12日11時30分配信 レスポンス
2000年の勝利以降、ル・マンの21世紀はアウディを中心に回ってきた。この12年で10勝を挙げているのだから、その勝率たるや恐るべきものだ。プジョーが撤退した今年、これまで以上にアウディの勝利は固いものと思われた。
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◆“ルマンの常勝軍団”アウディにトヨタが挑み、“ハイブリッドのパイオニア”にアウディが挑む
そこに登場してきたのがトヨタだ。ハイブリッド技術のパイオニアとしてトヨタはハイブリッド・ガソリン・エンジンをオリジナル・シャシー「TS030」に搭載、アウディに挑む。迎え撃つアウディもまた今年のル・マンへディーゼル・ハイブリッド・エンジンを初めて送り込む。これは電気モーター(e-tron)により前輪を駆動させる4輪駆動車(クワトロ)でもある。
日独トップ・マニュファクチャラ−による史上初のハイブリッド決戦が初めて実現するのだ。
◆レースに向けて着々と準備を進めるアウディ
アウディの準備はいつもながら実に周到だ。3月のセブリング12時間レースで実績あるR18TDIを走らせ、チーム・ワークの確認を行った。更にその翌周までセブリングに居残り、今度はハイブリッド車との比較テストを試みたのだ。残念ながらクラッシュにより目的は達せられなかったが、レースに不測の事態はつきものだ。
時間的猶予のあったアウディは5月のスパ6時間には進化型ディーゼル・ターボR18ウルトラとディーゼル・ハイブリッドのR18e-tronクワトロを2台ずつ走らせることに成功した。スパでの優勝はR18ウルトラに譲ったもののR18e-toronクワトロもその実力の片鱗は十分に見せた。
◆準備不足は否めないがル・マンでのパフォーマンスには驚きの声も
対するトヨタだが、臨戦過程においてアウディに遅れを取っている事は否めない。
ステップ・レースとして予定していたスパ6時間もテストでのクラッシュにより見送らざるを得なかったからだ。しかしながら、ぶっつけ本番で持ちこんだル・マンでトヨタはその高いパフォーマンスを披露した。
6月3日のル・マン・テストデーで1位、2位を占めたのはアウディR18e-tronクワトロだった。3位、6位にはR18ウルトラが入り、トヨタTS030ハイブリッドは4位、5位にとどまった。
だがトヨタとトップのアウディとの差は1.3秒に満たず、1周13.629kmのサルテ・サーキットではごくわずかでしかない。むしろトップ・スピードでトヨタが勝っていた事は周囲を驚かせた。今後、予選・決勝へと向けて伸び代があるのはトヨタの方なのかもしれない。反面、耐久性もまた未知であり、トヨタにとっては大きな不安要素になる。
そもそも24時間レースにおけるハイブリッド車の耐久性そのものが未知なのだから。
◆燃費とタイヤもレースの行方を左右するキーファクター
アウディはハイブリッド対決が共倒れに終わった場合にも備えて、実績と信頼性に定評のあるディーゼルモデル(R18ウルトラ)を2台も投入する念の入れよう。しかし、耐久レースは絶対的なスピードだけでは勝者になれず、燃費とタイヤの消耗度も大きく勝敗に影響する。燃費で勝るのはアウディなのか?トヨタなのか?タイヤはどちらがもたせることが出来るのか?
さらに、さまざまなカテゴリーのマシンが走る耐久レースのためレースアクシデントもつきものだ。毎年チェッカーが振られるまでに数々のドラマを繰り広げてきたル・マンだけに、見ている方も一瞬たりとも気の抜けないレースになりそうだ。
《レスポンス 重信直希》
感想
6月16日(土)〜17日(日)にフランスはルマン市のサルトサーキットにて、『ルマン24時間耐久レース』が開催。F1のモナコGP、インディ500と並んで、「世界三大レース」のひとつに数えられるルマンは、1923年の初開催から、今年で80回目をむかえる。ルマンの舞台となるサルトサーキットはほとんどが一般道で、一部は競技用のブガティ・サーキットを使用する、全長13.629kmのコースだ(リンク先を表示)。
それにしてもアウディ、2000年から昨年までの12年間で10回も優勝していて、勝率は80%以上というから凄い。00〜02年は3連勝、04〜09年は6連勝、10、11年は2連勝というから驚きだ(この12年間で、アウディ以外で優勝できたメーカーは03年のベントレー、09年のプジョーのみ)。
そんな強敵に挑むこととなったトヨタは、1994年と99年の総合2位が最高で、優勝したことはない(ルマンで日本のメーカーが優勝したのは、91年のマツダが一度だけである)。アウディばかりが勝っても面白くないし、いまの日本を元気づけて欲しいので、ここは是非ともトヨタに「ハイブリッド決選」を制してもらいたい。

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